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講習会 事業委員会

社会言語科学会2019年度第1回講習会
「社会言語科学の射程」


  • 日時:2019年10月6日(日)10:30~18:30
  • 場所:国立情報学研究所12階1208 & 1210会議室
  • 参加費:無料(要事前申し込み)
  • 定員:40名程度
  • ポスター:印刷して学生さんにぜひ宣伝ください。

概要:

社会言語科学は、そのトピックも研究方法も極めて幅広い研究領域です。初学者がその全容を捉えるのは難しく、「入り口」となる入門講義が大いに助けになると思われます。本講習会では、社会言語科学の多様なトピックのうち、とくに対照言語学・社会心理学・認知言語学を取り上げ、それぞれの社会言語科学の中での位置付けを、自身の研究内容を取り入れながら、わかりやすく講義します。また、全講義終了後には、参加者自身の興味や当日の講義との関連などについて、グループにわかれて自由に議論する機会を設けます。

スケジュール:

10:00−受付
10:30−12:00講義1:新井保裕講師
社会言語科学と対照言語学−日韓対照を中心に−
12:00−13:00昼休み
13:00−14:30講義2:長岡千賀講師
社会言語科学と社会心理学−支援の場のコミュニケーション−
14:30−14:40休憩
14:40−16:10講義3:堀内ふみ野講師
社会言語学と認知言語学−話しことばから創発する文法のかたち−
16:10−16:30休憩
16:30−18:30グループディスカッション&報告会

参加申込:

参加申込は、10/1 (火)までに、このサイトからお願いします。

  • ※全講義とグループディスカッションに参加することを条件とします。一部講義のみの受講はできません。
  • ※申込をいただいた後、社会言語科学会事業委員会よりメールにて申込受理のご連絡をいたします。定員に達した場合はご参加をお断りすることがありますので、予めご了承ください。
  • ※申込後に参加をキャンセルされる場合は、10/3 (木)までに必ず、社会言語科学会講習会(jass.seminar@gmail.com)宛にご連絡ください。

各講義の概要:

  • 【講義1:社会言語科学と対照言語学―日韓対照を中心に―】

    講師:新井保裕(東洋大学)

    対照言語学とは、二つ、あるいは二つ以上の言語について、言語体系を比較対照し、その異同から対象の諸言語の特徴やコミュニケーション体系を明らかにしようとするものです。社会言語科学と密接な関連を持つ分野であり、『社会言語科学』でも「日本語と韓国・朝鮮語をめぐって」(第8巻第1号)や「ひと・社会・文化を理解することばの対照研究」(第21巻第1号)という特集が組まれてきました。本講義では、日本語と言語体系・コミュニケーション体系が類似していると考えられている韓国朝鮮語を取り上げ、日韓対照研究を中心に、メディアテキストを含めた日韓テキストの質的分析や、コミュニケーション行動調査データの量的分析を具体的な研究事例として紹介し、対照言語学の方法論について議論します。これにより、社会言語科学の中の対照言語学の位置づけについて考えます。

  • 【講義2:社会言語科学と社会心理学−支援の場のコミュニケーション−】

    講師:長岡千賀(追手門学院大学)

    社会心理学では、対話や共同作業などの対人的な関わりの中で、対人コミュニケーションがどのようになされているか、あるいは対人的な関わりによって個人の思考や感情がどのように変化するかを、理解し説明しようとします。分析
    される関わりの場面は実にさまざまですが、共通して、対人コミュニケーションを定量的でマルチモーダルに捉えようとします。『社会言語科学』でも「相互作用のマルチモーダル分析」(第14巻第1号)や「対人コミュニケーションに
    関する定量的実証研究」(第15巻第1号)などの特集が組まれてきました。本講義では、支援の場におけるセラピストとクライエントの関わりを中心に、対人コミュニケーションデータの定量的、マルチモーダルな時系列分析を紹介しながら、社会心理学の方法論について議論します。これにより、社会言語科学の中の社会心理学の位置づけについて考えます。

  • 【講義3:社会言語科学と認知言語学−話しことばから創発する文法のかたち−】

    講師:堀内ふみ野(大東文化大学)

    認知言語学は、カテゴリー化や抽象化といった認知的な能力に基づいて、言語表現を理解し説明しようとするものです。言語使用の文脈の中で繰り返し生じるパターンが認知能力を介して構造化され、語や構文に関する知識が形成され
    ていくと考えます。この考え方は用法基盤主義と呼ばれ、語や構文の特性を実際の使用文脈との関わりの中で解明することを目指しています。とくに近年、話しことばを題材に、コミュニケーションにおける社会的・相互行為的要因を重視した研究が行われています。本講義では、日本語の話しことばの分析事例を中心に、コーパスを用いた定量的研究や、生起文脈の特性と文法構造との相関関係を考察した研究などを紹介し、認知言語学、とくに用法基盤の文法研究の方法論について議論します。これにより、社会言語科学の中の認知言語学の位置づけについて考えます。