2023年3月 JASS道場

社会言語科学会講習会2023年春「JASS道場~『われらの世代』を目指して」

趣旨

研究を志す若手にとって,共に切磋琢磨し合い,研究についての率直な意見交換や細かな悩みの相談ができる「仲間」の存在は重要なものです.実際,多くのベテラン研究者にとっても,若い頃に築いた同年代の関連分野の研究者との人間関係は今でも貴重な財産になっていることが多いでしょう.しかし,自分の所属する大学や研究室の人以外との学外的な「横の交流」の機会が十分に得にくい若手研究者も多く,また近年では特にコロナ禍により,こうした機会が社会的に制限されてしまっているという影響も大きいと考えられます.
そこで,今回の社会言語科学会(JASS)講習会では,「JASS道場」と銘打って,研究分野の近い若手研究者同士がじっくりと時間をかけ,ざっくばらんに議論し合うための「横の交流の場」を設けることを目指します.「道場」という呼称には,各コース講師のベテラン研究者に習うという側面だけでなく,この機会にぜひとも若手研究者同士で積極的に交流や意見交換をしていただき,その経験を元に,今後長期にわたる「同門」のようなものを築いていっていただきたいという願いも込められています.
各コースの講師の先生には,それぞれの専門分野でのご経験に基づき,研究の着眼点や考え方,注意点,姿勢などを示す「メンター」の役割も担っていただきますが,講義形式での講習会ではありません.今回の講習会はあくまで,若手参加者同士が互いに密に意見交換することによって,各自が自分自身の研究の特徴や強み,課題,その課題を解決するための行動などについての自己認識を深めていくという「ピアラーニング」と,そうした議論を通じて,所属機関外の同世代・関連分野の知り合いを増やし,長期的な財産にして行っていただくための場です.
当日は自己紹介などのアイスブレイクに続き,講師の先生が用意した各コースごとの「観点」「視点」に基づき,班別で時間をかけてじっくりと,かつざっくばらんに意見交換していただきます.また,要所要所でそれぞれの班での議論を紹介してコース内の全員で共有したり,途中で何回か班分けを変えることにより,コース内のなるべく多くの参加者と交流できるようにする予定です.
原則として,3日間参加できることを条件とします.一部のみの受講はできません.
(短時間参加できない部分があるといった方はお申し込み時にお気軽にご相談ください.)

想定している参加者

大学院生・若手研究者.既に自分の研究テーマがある程度決まっていることが望ましい.

各コースの講師と主なトピック

  1. A) 文法研究コース:中山俊秀先生(東京外国語大学)
    「文法研究の強みを活かすには?」「そのテーマに必要なデータとは?」「記述はいつ理論を必要とするか?」「他の人の文法観が知りたい」「今本当にやりたい研究は?」といった研究上の深い問題から,「トピックの見つけ方・発展のさせ方は?」といった文法研究を進める上での具体的な悩み,「博士号をとる上で大変なことは?」「どうやったら就職できる?」といったキャリアの話まで共有できます.多様なバックグラウンドの参加者と横のつながりを作り,自己認識を深められるコースです.
  2. B) 日本語教育研究コース:小林ミナ先生(早稲田大学)
    「実践と理論をどうつなぐか?」「苦労してとった貴重なデータや現場での実践経験が豊富にあるのに,そこから研究を立ち上げられない」「関心があるテーマはあるが,論点やアプローチの仕方を決められない」「実践で経験してきたノウハウを検証・評価するにはどうしたらいいのか?」といった悩みをお持ちの方を対象とします.持ち寄ったお悩みについて参加者間で議論し,私にとっての<普通>を改めて認識し,新たに<みんなの普通>を知りながら,研究の思考をブラッシュアップするコースです.
  3. C) 会話研究コース:岡本雅史先生(立命館大学)
    「研究目的にとって最適な会話データを収録・入手するには?」「分析の際に非言語行動をどのように扱うか?」「関連する各研究法にはどのような特徴がある?」「自分自身の研究テーマを(他分野も含む)先行研究の流れにどう位置づけるか?」「分析対象のデータの場面ごとの特徴と他の場面にも共通する一般化とをどう両立させる?」「どういうテーマにはどういう学会が適しているか?」など,新しい学際的な分野ならではの話題や悩みについても議論できるコースです.
  • いずれのコースも関連する分野やテーマをなるべく幅広く取り扱う予定です.
  • 各コース2名程度の事業委員または外部講師が実習補助者として参加の予定です.
定員:
各コース12名程度
(定員を超える応募があった場合には,コース講師と相談の上で多少の増員も検討)

形態

対面開催.ただし参加者全員が同じ宿に宿泊するいわゆる合宿形式ではない.
(新型コロナの感染拡大状況によってはオンラインに変更の可能性もあるが,ハイブリット開催の可能性はない.)

日時・場所

2023年3月8日(水)13時頃~10日(金)正午
(3月8日(水)と9日(木)の終了時刻は17:30頃の予定です)
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所

  • オンライン開催に変更になる場合はZoom等を使用.接続方法などは別途連絡.

参加費

会員6000円,非会員8000円 (一般/学生の区別はしない)
オンライン開催の場合も同額です(費用の多くが講師謝金のため)

参加申し込み方法 (受付はすでに終了しています)

各コースとも<先着順>とします.こちらのページからお申し込みください.

  • ★参加申込期限:2023年3月5日(日)
  • お申し込み後に社会言語科学会事業委員会(jass.seminar[at]gmail.com)よりメールにて参加承認のご連絡をいたします.
  • 参加費の支払方法(銀行振込)は参加承認のメールにて併せてお知らせいたしますので,メールに記載された期日までにお支払いをお願いいたします.
  • メール記載の振込期限を過ぎた場合はキャンセルとさせていただきます.
  • 振込手数料はご本人負担となります.また,振込後の返金にかかる手数料も,お申し込み者のご負担となります.
  • 「会員」として申し込まれる際は,申込時に会員である必要があります.入会希望の方は先に入会手続きをお済ませください.
  • 申込時に領収書を希望された方には,講習会会場にてお渡しするか終了後にメールで送付いたします.
  • 各コースが定員に達した場合には社会言語科学会のホームページおよびメーリングリスト等でお知らせいたします.定員以降の申込分はキャンセル待ちとさせていただきます.ご参加いただけない可能性もあることをご了承ください.
  • ご経歴が明らかに今回の企画の趣旨に合致していないと判断される(中堅・ベテラン以上の)方につきましては定員の如何に関わらずお断りする可能性もございます.

講習会までの準備

各コース講師の先生にサブグループ分けや話し合いのための「観点」や「視点」を事前に準備しておいていただく際に必要になりますので,参加者の皆様には,各自の研究テーマについての簡単な情報を事前にお送りいただく予定です.ご提出いただく内容や提出方法につきましては,参加承認後に改めて連絡いたします.
各自でご準備・ご持参いただくことが必須の機器等(ノートPCなど)はありません.

問い合わせ先

ご不明な点がありましたら,社会言語科学会事業委員会(jass.seminar[at]gmail.com)宛にお問い合わせください.